戦国ノ書 壱
□第三章 遭遇、少女と忍
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とある所にある、かなり大きな屋敷。
見るからにここには身分の高い人間が住んでいると分かる。
・・・たとえ、真昼間から殴り合いを繰り広げている、
屋敷の主とその部下の叫び声が聞こえようともだ。
「あ〜あ、旦那達もよく飽きないねぇ
ま、いつものことだけどさ」
屋敷の屋根の上で、自分が仕えている主人二人を迷彩柄の忍服を着た男は、
半ば呆れながら観察していた。
お互いの名を叫び合いながら殴り合う男二名とそれを冷静に傍観視する男一名。
かなり異様な光景だ。
しかし、この光景は日常茶飯事。
もとい名物と化しているため、誰も特に気にしてはいない。
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