戦国ノ書壱 続

□最終章 新たなる始まり
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(佐助視点)

「これにて一件落着!ってトコですかね、旦那」


雷華と信乃が再会を果たしたのを見届けた俺様と真田の旦那、
竜の旦那は静かに鎧の間から出た。


竜の旦那は雷華が見つかったっていう報告と、
率いて来た兵士の半分を城へ戻らせに奥州から屋敷に戻って来た片倉の旦那と慶次に会いに途中別れて、

今の俺様は旦那と二人廊下を歩きながら一息吐いているところだ。


「う゛っ、う゛っ・・・雷華殿と信乃殿の互いが互いを想い合う、
熱き友情に某っ・・・涙が止まらぬ!!」


「旦那、涙と鼻水で顔が凄いことになってんだけど・・・

っていうかあの二人、
互いに顔引っ張ったり頭突きしたりしてたじゃん・・・」


もっとさ、こう〜
普通に、綺麗に再会出来ないモンかねぇ?
女の子なんだし・・・

なんてぼやきながら旦那に手拭いを手渡すのは忘れない。


「何を言う、佐助!
あれがあってこそのお二人でござろう!!」


「そこはっきり言っちゃう!?

そう言われちゃ、否定できないよこりゃ」


確かに真田の旦那が言うように、
あんな風なのが一番雷華と信乃らしいっていうか。


本来あるべき姿に戻った、ってトコかな?

雷華が見つかって本当の意味で元気に戻った信乃が頭をよぎって、
改めて良かったと口元が緩まないように抑えた。


「これでようやく安心してお館様のご上洛を手助け出来るというもの!

ところで佐助、某少々腹の方が・・・」


「はいはい、夜食ね。
確か台所に作りおきしといた団子があったはず、・・・」



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