短編

□Known Girl's Elegy
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▽クリスマス企画
【Known Girl's Elegy】



生まれる瞬間を,この耳で何度も感じてきた。

それはとても心地いい感覚。

誰にも説明できないくらい繊細で,複雑で,それでいて笑みがこぼれるくらい単純だ。

同時に,至福の時でもある。


だから私は,この環境に生まれたことを,何よりも感謝してる。


重ねた音と音が,互いに綺麗に当てはまって混ざっていく瞬間に,

音が生まれるその時に,


こっそりと携われることに。



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