捧げ物

□魅惑の浴衣
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お互いに休みで、特にすることもなくグリムジョーの宮でダラダラしていた


「暑い」

「いいだろ?別に」

「鬱陶しい」


グリムジョーに抱き抱えられながら本を読む

時おり猫のようにすりついてくるグリムジョーが果てしなく苛立たしい

しかし、そんな事を言ってもグリムジョーが離れる訳もなく今の状態が何時間も続いていた


─コンコン─

そんな中、第6宮に訪問者が


「入るよ」


藍染様!?


「離せっ!!」


こんな姿を藍染様に見せるわけには…


「嫌だ」

「──っ この単細胞が!」


本の角でグリムジョーの手を叩く

「痛っ」


力が緩んだ隙に腕から抜け出して扉を開けた


「お邪魔だったかな?」

「いえ 大丈夫です」


後ろのソファーでグリムジョーが悶えている気配がするが無視

藍染様の方が大切だ


「今から私の部屋に来てくれるかい?」

「?はい」

「じゃあついておいで」


ニコリと笑う藍染様に疑問符を浮かべる

俺を呼ぶ為だけに藍染様はわざわざ宮を訪ねられたのだろうか…

よく分からないが、とりあえずついていく


「藍染隊長遅いやないですか」

「しょうがないだろ ここから第6宮は遠いのだから」

「瞬歩使えば良かったのと違います?」

「疲れるだろ」


藍染様についていく事数分、ついた先は藍染様の私室だった

中には大量の浴衣と、市丸様

…ますます意味が分からない

市丸様の所に行く藍染様をぼんやりと見ていると、


「そんな所で立ち尽くしてないでおいで」


手招きされる

藍染様のお部屋に入るのは躊躇われるが言われて入らない訳にはいかない


「んー…ウルキオラは色白やからなぁ」

「紺はどうだい?」

「あ!コレや!」

「…私の言葉は無視かい」

「ウルキオラおいで〜」

「は、はい」


市丸様はたくさんあった浴衣から一枚選んでそれを広げた

確か…紺碧色、だったか

そんな事を思いながら市丸様に近づくと、その浴衣を羽織らせられる


「あの…」

「当たりやね ほな、服脱いで」

「え!?」
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