短編小説

□昼下がり
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良い晴天下の下、昼下がりの学校の廊下は生徒たちの騒ぎ声や活気で賑わっていた。



4階建てで外見だけでなく、内装も美しいその学校は、このあたりでは有名なマフィアが通う学校。



その昼休みの騒がしさから逃げるかのように、一人保健室に向かう少年がいた。



その少年の名は、スペルビ・スクアーロ。



彼の名を聞いたら誰もが怯えるほどの知名度であり、



普段であれば彼は怪我をしても保健室なんて行ったことはなかった。



…だが今回は怪我ではなく、体調不良なため、放っておくことが出来ないのだ。



「チッ…こんなときに限って、ついてねぇな……」



一人、廊下を歩くスクアーロは頭を抱え、面倒くさそうに呟いた。



――ガララッ



保健室の扉を開けると、毎度おなじみの―――…保険医はいなかった。



「……留守、かぁ?」



顔をしかめてテーブルに寄ってみると、小さなメモ用紙に「不在中です」とだけ殴り書きの置手紙があった。



「……」



このまま、帰るか…それとも教室に戻ろうかとも思ったが、今のままの状態では多分身体が持つとは思えず、



とりあえず、体温計を取り出し、Yシャツの中に忍ばせた。



ピピピピピ。



間の抜けた電子音が聞こえ、体温計を乱暴に引き抜いた。



小さな表示画面には39,6とあり、スクアーロはあぁ、と納得した。



「これじゃぁ、頭が痛くなるはずだよなぁ……」



ったく、と溜め息を吐き、ベッドに横になろうと思って白いカーテンを開けた。



「…なっっ!!!!!!」



あまりの事に、大声を出してしまった己の口を両手で押さえる。



何故なら、ベッドには先客がいて、そこに眠っていたのは……3年のXANXUSだった。


























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