短編小説

□本当の願いは?
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書き終えたとき、XANXUSは器用に紙に穴を開け、紐を通して、笹に吊るしていた。



スクアーロも見よう見まねでそのように吊るし、不意にXANXUSのを見ようとしたとき…



「ド、ドカスが!!!…見んじゃねぇ!!」



血相を変えて飛んできたXANXUSによってそれは阻まれた。



「な!なんでだぁ!!!…別にいいだろぉがぁ!!!!」



「良くねぇ!!」



「同じ笹に吊るしてんだぁ!!普通見るだろぉ!?」



「…るせぇ!少しでも見たらカッ消す!!!!」



「…う゛…っ、な、なら見ねぇよ」



「フン、最初からそう言えドカスが」



こんなことで自分に危害を加えられていては溜まったものじゃないと、



渋々スクアーロは身を引いた。…本当はどうしてもXANXUSの願いが気になって仕方がないのだが。



「じゃぁ、俺のも見んじゃねぇぞぉ!!!!絶対だからなぁ!!!!!」



「……」



これ以上言い合いをしても埒が明かないと思ったスクアーロは口を尖がらせ、部屋を出て行った。



バタンと扉が閉まったのを確認したXANXUSは、スクアーロの気配が消えたのを知り、



再び笹の元へ歩み寄った。



自分も散々言ったのだが、あれほど「見るな」と言われると、見たくなってしまう。



まぁ、どうせカスが思いつくようなくだらない事が書いてあると予想しながら、



不器用に吊るされた短冊をひらりと捲った。



XANXUSの真紅の目が、決して綺麗とは言い難い文字を読んでいくにつれ、段々と見開かれていった。



「………」



読み終えた後、しばしの沈黙。



鼻にツンとしたものを感じたのは気のせいだろうか。



誰も部屋にいない事を知ってはいるが、誤魔化す為に、そして、一言。



「…あの、ドカスが」と。


























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