もみじ饅頭2

□君とキス
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今日こそ廉とキスしてやる!

【君とキス】

「おー、れーん!」
「うっ、は、はるな、サン!」
「待ったか?」

ブンブンと首を横に振る廉。ホントコイツ可愛いよなー。
俺と廉は現在付き合っている。

「どこ行く?」
「ど、どこ…でも、いいです」
「んじゃファミレスでも行って勉強すっか」
「は、はい!」

今廉の学校は試験期間らしくオレは廉に頼まれ勉強をみてやるコトになった。

「言っとくケド俺も頭あんまよくねーからな。ムズカシーコトは無理だかんな」
「…あ、べくんも、そぅ言ってまし、た…」

タカヤのヤロー!!しばく!!

「なぁ、タカヤと組んでてダイジョブか?」
「う?」
「アイツのコトだからどうせクソ生意気に命令口調なんだろ」
「ぅ…ぁ、で…」
「ん?」
「でも、優しい…です」

へぇー、アイツが。

「ふーん、あのタカヤが」

ふと廉を見た。
真っ白い肌にフワフワの髪。
唇はふっくらしていて…うまそう…。

「は、るなサン?」
「あ、いや、何でもねーよ」

ヤッベーヤッベー!危うくキスしちまうトコだった。
いや、今日ぜってーするケドココではしねぇ。

勉強も何とか分かる範囲だったから教えるコトが出来た。

「うぉ、もぅこんな時間。廉、帰るか」
「う、あ、はい」
「送ってってやるよ」

スタスタと先に歩き出すとテテテと可愛く小走りに追いかけてくる廉。
こーゆートコがカワイーんだよなー。

「だ、大丈夫…です」
「遠慮すんなって」
「で、も…」
「何?俺んコト嫌い?」

ブンブンと激しく首を横に振る廉。

「き…らいじゃ、ない!です」
「なら‥」
「い、一番‥一番大好き…です!」
「廉…」

ヤベ、止まらねェ。歩いてる廉の腕を掴んだ。

「廉、キス…していいか?」
「え?」
「10秒だけ時間やる。嫌なら走って逃げろ。良いンなら待っとけ」

オレは目をつぶった。早く走って逃げろ。
じゃねぇとオレ…オレ…。
10秒遅目に数え目を開けると…

「な、何で…」

何で…

「ちょ、何泣いてンだよ?」
「う……っヒ‥ック」
「わ、悪ぃ!そこまで嫌だったとは思わなくて…!」

大泣きしている廉を慌てて宥め慰める。

「お…れ、嬉しいっ、です…」
「え?」
「榛名サン、こんな俺と…キ…スしたい、って思って、くれて…」

だから何でこんなカワイーんだよ!
クソッ、止まんねーぞ!

グイッ

「…………っ!?」
「………お前はずっと俺ンだ。忘れんじゃねーぞ」

重ね合わせた唇をそっと離すと感じる吐息。
ヤベ…。

「は、るな、サン…」
「ん?」
「好き…です!」
「おぉ…」

ケド、次は歯止めきかねェから触れるだけのキスなんかしねーぞ。

END
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