1000Hit祝いに瑠璃様から頂いた小説ですvvハボエドです。甘いです。泣きます。

 光る汗 Tシャツ 出会った恋

 誰よりも 輝く 君を見て

 初めての 気持ちを 見つけたよ

 新たな旅が始まる…

       『明日への扉』

 雨上がり 気まぐれ 青い風

 強い陽射し いつか 追い越して

「少尉〜!!」

ハボック少尉の姿を捉え俺が叫ぶと、少尉も気づいてくれたみたいで、ヒラヒラと俺に手を振る。

「ゴ、ゴメン…、遅くなって…」

ハァハァと息を切らせながらそういうと、少尉はフッと笑って、俺の頭に手を置いた。

「どうせ、夜中まで研究してたんだろ?」
「ぅ…、ゴメンナサイ……」
「いいって。大将が俺のために必死で走って来てくれただけで充分だよ」

不覚にも、そう言った少尉の笑顔にトキメいてしまった。

「ほ、ほら、わかったから、早く行こうぜ!!」
「ぇ?大将、もぅ大丈夫なのか?」
「大丈夫だから!!ほら〜」
「はいはい」

 これから 描いてく 恋の色

 始まりのページ彩るよ…

昨日までの雨がまるで嘘のように、爽やかな空が顔を出している。
そんな中央(セントラル)の活気ある街を2人で歩いている。
すると少尉がフと思い出したように俺の方を振り向いた。

「ぁ、悪ぃ大将。ちょっと図書館寄ってもいいか?」
「いいけど…。どうしたの?珍しいね」
「いやぁ、大佐から『昨日返すつもりだった本を返しといてくれ』って言われてさぁ…」
「??何で昨日のうちに大佐が行かねぇんだよ?」
「俺もそう言ったんだけどな、そしたら『貴様は私に雨の日に外に出ろというのか!!』だと」
「……あいつは、どっかの南の島の大王の息子か」

俺が呆れ半分、怒り半分にそう呟くと、
少尉は「まったくだ」と軽く笑った。

「じゃ、悪い。ちょっと待っててくれよ」
「うん」

図書館に着き、少尉は俺にそう告げてカウンターの方へと歩いていった。

近くの席につき、フと横を見ると雑誌のコーナーがあった。
待っている間、特にすることもないので、おれは1冊の雑誌を手に取った。

 占い雑誌 2つの星に

 二人の未来を 重ねてみるの

パラパラとページを捲っていた俺の手は『星座占い』のページで手を止めた。
別に、占いなんて非科学的なモノを信じているわけじゃない。
だけど、少尉との相性がよかったら…と…、ただ純粋に嬉しいと…そう思ったんだ。
少尉の星座との相性を見ようとしたその時…

「なーにやってんスか、大将?」
「うわっ!?」

イキナリ後ろから声をかけられ、驚いた俺は声をあげながら、読んでいた雑誌をバシッと閉じた。

「図書館では静かにな?」

そんな慌てふためく俺の様子がおかしかったのか、
少尉は喉でクックッと笑いながら、人差し指を口の前で立ててそう言った。

俺は恥ずかしくなり、小さい声で「少尉のせいだろ」と言ってやった。

「顔、赤いッスよ?」
「うるさいなぁ」

結局、少尉の笑いは図書館を出た後、俺に背中を叩かれるまで、ずっと止まらなかった。…チクショー
図書館を出て再び街をブラブラと2人で歩いた。
と、時間帯のせいか、さっきよりも人が多く、少尉とはぐれそうになる。

「ゎ、少尉。ちょっと、待って…」
「ん?あぁ、ほら大将」

振り返った少尉がそれに気づき、俺に手を差し伸べてくれた。
ホッとしながらその手をとろうとした時、俺は、自分が伸ばしたのが『右腕』であることに気づいてしまった…。

「っ!!」

俺は思わず手を引っ込めた。

「??大将?」

訝しげな顔で少尉が俺を見る。
俺はなんだか罪悪感でいっぱいになり、俯いたまま、少尉の顔をマトモにみることが出来なかった。

ハァと少尉のため息が頭の上から聞こえ、俺はビクッと肩を震わせる。


“嫌われた…かな…”


それも自業自得だと思った、その時…

「っえ!!?」

ガシッという音がしそうな勢いで、少尉は俺の『右腕』を掴み、再び歩き出した。

いきなりのコトに頭が真っ白になっている俺は、半ば引っ張られるように少尉の後をついて行った。

「大将、まーたくだらないこと考えてただろ?」
「は?」

唐突にそう切り出され、思わずマヌケな声を出した。

「だから、どうせ腕のコトとか考えたんだろ?」
「ぅ……」

図星だったので、俺は何も言えずに黙り込む。
すると、少尉は苦笑いを浮かべながら言った。

「気にしてないって、そんなの」

少尉の一言に目を見開き驚いた。
俺の中の何かが暖かくなるような感覚さえ感じた。

 かさぶただらけ とれない心

 あなたの優しさでふさがる

なのに……

「…………ょ…」
「ん?」
「偽善者ぶんなって言ったんだ!!本当は怖いくせに!気持ち悪いくせに!
そうじゃなきゃ、哀れだと同情してるだけのくせに!!そんな中途半端な気持ちの奴が横にいて
俺が喜ぶとでも思ったのかよ!!?」

あぁ、やってしまった…と思った。それでも言い出したら止めることが出来なかった。

 行き場なくした 強がりのくせが

 心の中で とまどっているよ

少尉の驚いたような視線が痛いくらい俺に向けられている。
俺は耐え切れなくなり、目を逸らして再び俯いた。

何で強がっちまうんだろう……?

本当は嬉しかったのに……
 
そんなことを思っていると、急に額に何か衝撃を感じた。

それは少尉が俺の額に指弾したのだとわかるまで、そう時間はかからなかった。

驚いて思わず少尉の顔を見る。

「そんなコト考えてたのか?」

少尉は呆れたような、怒ったような…そんな顔をしていた。

「くだらねぇコト考えんなよ、大将」
「なっ……、くだらなくなんか…!!」
「くだらないだろ?」

ムッとして反論しようとした俺を遮り、少尉は笑って言った。

「だって全部エドワードだろ?」
「ぁ…」

どうしてこの人は

「腕が機械鎧だろうが、合成獣だろうが」

俺の言って欲しいことを

「全部愛してやるよ」
「〜〜〜っ!!」

こんなに簡単に言ってくれるんだろう

 初めて知った あなたの想いに

 言葉より涙溢れてくる

嬉しくて、嬉しすぎて、俺は泣くのを必死で泣くのを堪えながら少尉に抱きついた

「うわ…っと。…おぃおぃ、泣くなよ」
「…ぃてないっ…」
「へいへい」
「少……ジャン……」
「ん?」
「…っ…ありが…とぉっ…」
「どういたしまして」

そう言ってジャンは俺の頭を撫でてくれた。
その感覚が優しくて、暖かくて
流れ落ちる涙はなかなか止めることができなかった。

ようやく涙が止まり落ち着いた頃、俺達は再び歩き出した。
今度はちゃんと手をつないで。
俺とジャンの歩幅は少し違うけど、もぅはぐれそうになることもなかった。

「なぁ、ジャン…」
「ん?」

 ありきたりの言葉 あなたに言うよ

「あの…さ…」

 『これからもずっと一緒だよね』

 辿りついた 二人の場所

 長すぎた旅のあと

 明日への扉 そっと開く……

          END

『Song by I WISH』

感想〜。
何ですかコレは・・・!!!!!もうハボハボハボハボハボ!!!(うるさいですよ)貴方が好き!大好き!愛してる!(だからうるさいって)ありがとうございますvv瑠璃しゃんvvホント、愛してますvv『だって全部エドワードだろ?』が一番ヒットしてます。何か泣きそうです。同じ台詞を某お兄さんに言われましてね。
あぁ、チクショウ、ハボとエド、お幸せに。まりもも頑張るよ。うん。なんてね☆
本当にありがとうございましたvv1000Hitの祝いの言葉を頂けただけでも幸せなのに・・・。
瑠璃しゃん、これからも末永く宜しくお願いしますねvvでわ。ENDまりも穂兎子

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