夕焼け色の小説

□ワガママ王子サマ
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夏も終わり、蝉のうるさい鳴き声を聞かなくてもいい時期になった。

ベルは自室に1人、ベッドに寝転びながら旅行のパンフレットなどを広げている。

「ん〜・・・」

ベルは読んでいたパンフレットを、見あきたように投げ捨てた。

「鮫と旅行もいいかとおもったけど・・・
なんかなー・・・」

ベルは今、ひそかにスクアーロをデートに誘うために、何処へ行こうかと考えていた。

「どこがいいかなー王子的には日本がいいけどー・・・」

しばらく自室をうろうろしていると、1枚の広告が目に入った。
綱吉からベルに贈られた、日本のものだった。

「あ・・・・」

広告を掴むと、ベルの口に嬉しそうな笑みがうかぶ。

「しししっ きーめたっ!」

ドアを思いっきり開けて、スクアーロの自室に飛び込んだ。

「スクアーロぉ いるー?」
「何だぁ・・・」

突然部屋に入ってきたベルに、不機嫌そうな顔を見せる。
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