夕焼け色の小説
□お仕事
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平日っていったら学生は学校。
それが普通だから、エース君でも並盛中学ってとこにいるよな?
ベルは並盛中学校とかかれた校門をくぐり、校内に侵入した。
「ししっ侵入成功♪さーて、エース君はどっこかな〜」
足音を鳴らさないよう気をつけながら歩き、階段を上っていく。
ここへ来たのは2度目。
ボンゴレリング争奪戦以来だ。
どこかの教室に雲雀がいると思うと、ベルは嬉しくて笑いが止まらなかった。
「ん〜・・・なんか王子迷っちゃったっぽいかも」
あたりをキョロキョロ見まわし、どうしようかと考えだしたその時ー・・・
♪キーンコーンカーンコーン♪
「え・・・これって・・・」
授業が終わったことを示すチャイム。
とたんに、近くの教室が騒がしくなりだした。
ここでもし、誰かが廊下へ出てきて、見つかったりしたらー・・・
「うっわ・・・どーしよ・・・」
慌てていると、教室から男子生徒が数名、出てきてしまった。
「−!!」
そして気付かれるか、気付かれないかという瞬間ー・・・
後ろから手が伸びてきて、急に口をふさがれ、応接室と書かれた教室にひきずりこまれた。
「あれ?」
「どした、ツナ」
「いや・・・今そこにベルさんがいたよーな・・・」
「気のせいだろ?」
「だよね・・・イタリアに住んでるんだし」
教室から出てきた男子数名は、ツナと獄寺と山本だった。
「う〜・・・いってぇ・・・」
「君、何してるの。こんなとこで」
ベルが顔をあげると、雲雀が仏頂面をしてベルを見降ろしていた。
「あっエース君!」
「は?っ・・・」
わけのわからない状況のまま、ベルに抱きつかれ、さらにわけのわからないかおになる。
「ちょっと・・・君イタリアでしょ。
何でここにいるわけ?」
「エース君に会うためにボスに秘密で来ちゃった!
嬉しい?」
「全然」
とりあえずベルをソファに座らせ、事情を詳しく聞く。
「何で僕なわけ?」
「ん・・・オレさ・・・エース君のこと好きなんだよね」
思い切って告白してみるベル。
「で、勝手に来ちゃってそっちのボスは怒ってるんじゃないの?」
「えっちょっ無視!?この王子の告白を無視とか!!!
エース君ひどっ」
「早く帰らないと蒸し焼きにされちゃうんじゃないの?」
「蒸し焼きどころか灰になるって!!ってゆーか!オレのこと無視すんなっ」
雲雀はふぅとため息をついた。
「だったらなおさら帰りなよ。君を殺されると面白くもない」
「・・・・エース君。それ、オレが死んでほしくないってゆーカンジに聞こえるんだけど」
「ーー!!!!うるさいよっっ君!!!
大体僕は君のこと好きとか思ってもないし、会いたかったとも思ってないし、君のために何か用意してたわけでもないんだからね!!」
うっわ〜・・・・
エース君、心の声が駄々漏れだし・・・
「ってゆーか・・・君の名前ってなんだっけ」
「えええええ!!!??」
エース君には驚くことばっかなんだけど!