夕焼け色の小説
□why?
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「・・・恋人失格かな・・・?僕・・・」
「だな」
背後から声が聞こえ、振り向くとー・・・
「・・・・・・赤ん坊」
「チャオっす。今のはおめーが悪いぞ」
「・・・見てたの」
「ああ」
雲雀は突然笑い出し、次第におさまっていった。
「笑っちゃうでしょ・・・。
好きな子を・・・泣かせちゃうなんて」
「笑えねーぞ。お前、自分が悪いと分かってんのか」
「わかってるよ・・・別にあの子が悪いわけじゃなかったのに・・・
綱吉のせいにしちゃった・・・」
「だったらおめー、何で追いかけねーんだ」
リボーンは真剣な顔で雲雀を見つめる。
「・・・綱吉を泣かせた僕に、その権利があるっていうの?」
「じゃあやりなおしてこい。
権利とか、そんなモン関係ねぇ」
応接室のドアを開け、雲雀はたちあがる。
「それにあいつは、おまえのことが嫌いなわけでもねぇぞ。
あとはー・・・雲雀。おめー次第だ」
その言葉に後押しされるように、雲雀は駆け出した。
どこにいるのだろうー・・・
綱吉の行きそうな場所ー・・・
すると、鳴き声のようなものが聞こえてきた。
耳をすまし、聞いてみると校舎裏の木の陰から聞こえてくる。
「見つけた」
「ひ・・・っ雲雀さ・・・」
綱吉は雲雀を見上げ、涙を乱暴にぬぐった。