時華
□3*出会い
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初めてあなたにあったのは
血飛沫の舞う戦場
目を開けて、
先ず飛び込んできたのは銀髪
……とても稀有な髪色
天人なのか…?
けれど、それにしては…
綺麗…………
こんな時にも関わらず
そんなことを考えてしまった私は
おかしいのだろうか
「―――おい。てめー、死ぬ気か…?」
振り向かず、敵陣に刃を向けたまま
声だけで私に問う
その声は思わず身体が竦むほどに低く
聊か怒気と殺気をはらんでいる
目の前には敵の返り血を浴びた
美しい銀髪
そして、その背中
彼の纏う着物は、鎧は
彼に合わせてか
白を基調としているようだ
そう、もともとは
今はその白の上に、朱が
ベットリと張り付いている
彼に、護られた………。
何故……………?
朦朧とした意識のなか
漠然とした疑問が私の思考を支配する