時華
□4*心
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"キンッ"
刀どうしがぶつかり合う
鋭い金属音が響く
無数に
俺は、
ただただ、戦っていた
この、終わりの見えない戦争で
この、希望の見えない戦場で
この、血に塗れた身体で
毎日、毎日、
飽きることなく
繰り返す…繰り返す…
ただ、その度に、
昨日まで、或いは今朝まで
或いは
ついさっきまで―
言葉を交わし、共に戦っていた仲間が
一人、また一人
死んでゆく
もう二度と、彼等は動くことはない。
幕府も天人も、憎い。
だけど、今はそんなことはどうでもいい
ただただ、仲間を護りたい
もう、俺はそのためだけに戦っていた
虚しかった。
やりきれなかった。
また、俺は護れなかった。
俺は、あの頃と、何一つ変わっちゃいない。