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□お菓子な訪問者〜はじまりの夜〜
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〜それから12年〜

ゆうりが急に公園に来なくなった日から、俺はずっとゆうりを探し続けた。
けれど、ゆうりは見つからなかった。

12年…。
人間ならかなり気の遠くなる時間だろうけど、悪魔の俺にはそれほど長い時間ではない。
それでも、ゆうりを想って探し続けたこの12年は、今まで生きてきた中で一番長く感じた。

会えなくなってからも、俺はずっとゆうりを想い続けている。
たった一週間遊んだだけの女の子に、どうしてこんなに惹かれるのか。
それは俺自身にもわからない。

でも、ゆうりに逢いたくてたまらない。
もう一度ゆうりのあの笑顔が見たい。

ゆうり…きみは今どこでどうしてる?

俺のことまだ覚えてくれている?

一人で月を見上げると、ゆうりの顔が浮かんできて、胸が苦しくなった。

ゆうり…
きみにあいたい…
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