01/28の日記

20:55
小ネタ:L
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今日は何気なく散歩に出てみた特に意味はない
歩いていると何の店もないところで甘い匂いが鼻についた
ふらふらとその方向へ行くと誰もいない路地裏の店先
ベンチに座ってお菓子をほおばる少女がいた
少し観察をしているとやがて彼女はこちらに気が付き
ニコリと笑って手招きをした
私が近づくと「おひとついかがですか?」とクッキーの入った包みを差し出してきた
「いいんですか?」
「えぇ」
一口口に含む
「どうですか?」
「甘くてとでもおいしいです」
「紅茶はいかがですか?」
「・・・」
「お金なんてとったりしませんから安心してください」
そうやって笑う笑顔に嘘偽りはなさそうだ
「・・・いただきます」
「どうぞ」
そのあとは無言のまま静かなお茶会
日も暮れてきて彼女は帰るらしい
「明日は」
「え?」
「明日は来るんですかここに」
「えぇ」
「そうですか」
すると彼女はそれじゃぁといって去って行った
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翌日少しだけ時間を遅らせて昨日の場所に行くと
紙袋とメッセージカードがあった
「昨日のお兄さんへ急用でしたのでここに置かせてもらいます」
なかにはチョコマフィンとホットマグに入った紅茶があった
その場で私は食べることにした
たまたま持っていたボールペンで紙袋に走り書きをしそれをベンチの手すりに結びつけた
「次はコーヒーとチョコレートがいいです」
そんな内容を書いただけだった
次の日その場所に行くと頼んだ内容のものとカードがあった
次の日も次の日もずっと繰り返す私たちのサイクル
時々あって無言のお茶会
メッセージの中ではお互いにおしゃべりなのに
でもこういうのも

悪くはない


あとがき
もう立派な短編の気がしないでもない
L change the world みてからどうしても書きたくなった
どっちかっていうと死ネタがよかったなー

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