未来もその先も

□内緒の話
1ページ/1ページ






内緒の話





なんて……誰が言えるか。
万年発情期のように来るエレン。
今夜も俺の目の前で、尻尾が嬉しそうに振るのが見える。

『三日前ヤっただろうが』
『それじゃ、足りないんです…』

何が足りないんだ。

『だって、兵長…俺の本気わかってくれないし』
『わかるもなにも、言っただろうが』

突然に肩を掴まれベッドに押し倒される。

『エレンっ』
『だから、こうしないと…』

容赦なく唇塞いで、押しつけてくる。

『っ、エレ……ン』
『……兵長』

ズボンの上からなぞられて思わず体が反応する。

『兵長だって、オレの欲しいでしょ?』
『何言っ…』

もう我慢出来ないと言うようにエレンはベルトを外しズボンを下着ごと脱がした。
両脚掴まれ上げられる。
恥ずかしいもんだから、両手で隠す。

『それ、ダメだって言ってるじゃないですか』

手を離すと、何をするかと思いきやベルトを手にした。

『お前…!』
『兵長が言う事聞かないから……うつ伏せになってください』
『誰がなるか!』
『なら……言ってもいいんですか?オレとの関係』
『……テメェ』

睨んでもこの状況じゃ無意味で。
大人しくうつ伏せになった。
別に……エレンとの関係を黙ってるつもりはない。
ただ、このガキに言いようにされてる俺が嫌で。

『…はい、これで大丈夫です』

余計な笑顔見せるエレン。
もちろんの事、両手首をベルトで縛られ、後ろ手にされた。

『兵長、腰上げて下さいよ…』

と、背後からズボンを脱ぐ音が聞こえベッドも揺れた。
放置されてる事に……不本意にもエレンで慣れたこの体が疼く。

『…っ』
『早く欲しいんですか?』

余計な事を言うなと思いつつも。

『突っ込むなら早くしろっ』
『待ってくださいよ…先に』

尻を掴まれたと思ったら突然ヌルッとした感覚。

『ぅ…』

ぐちゃぐちゃと聞こえてくるその音に耳を塞ぎたくなる。
三日前もそうヤられて馴れたもんじゃない。
すると今度は指が入ってきた。

『兵長のもうとろけて……』
『…!?』
『ここですよね?兵長が乱れるスイッチ』
『なに……い、ぁ………止め……』
『オレしか見てないから、というか、誰にも見せたくないけど……オレの兵長だし』

呑気に独り言言いながらエレンは容赦なくいじくり回す。

『や、めろっ……!イ……エレンっ!』
『我慢しないでイって』
『バカ!……っ、あっ……も………クソッ』
『しょうがないなぁ』

抜かれた指に息切らしてると、容赦なくエレンは突っ込んできた。

『っあぁっ!』
『……兵長』
『テメ……』
『先、イっちゃいました?』

まだ痙攣してる体。
わざとだろ、このクソガキ。

『でも、オレまだだし』
『もう、止めろ……』
『どうしてですか、まだ兵長はわかってない……だから、今日はオレが満足するまで付き合ってください』
『はぁ?!』



大好きだと、隙あらば言ってくる。
そんな事、わかってる。
けど、素直に言えねぇのは……まだアイツはガキだから。
もう少し…大人になったら言ってやるよ。


俺もお前が好きだ──



『兵長……あの、大丈夫………じゃない、です、よね……………すみませんっ!』

朝一番、エレンはベッドの上で正座して謝る。
夕べのお前はどこ行ったと思うくらいに。

『うるせぇ……』

流石に体が重いしケツは痛ぇ。
幸い、途中からベルト外したらしく手首には跡は無い。

『今日……オレ、ずっと兵長の側に居るので、なんでも言ってください』
『………居ろ』
『へ……』
『側に居ろ………ずっと』


それから記憶無いのは眠りに入ったからなのか。
優しく抱きしめられてる感覚に安心感がある。


飽きるくらい……俺にいつも好きだと。
そんな事、誰が他人に言えるか。


それは、俺だけの秘密。







End  2014/06/10up

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ