1day1story

□ウインク
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「お前ってよくウインクするよな‥‥‥」



作業中のメフィストにボソッとそう呟いたのは藤本だった。

書類+報告に来たはずの藤本は何故だか知らないがメフィストのいる事務机の前に向かいになるように座り人のやることを観察している。



「報告が終わったなら帰っては如何ですか、藤本神父?」

「んなこと言うなよ‥‥」

「それから何が言いたいんです?」

「ふと思い浮かんだよ、」

「貴方はしませんね」

「俺出来ねーからな‥‥‥つか気持ち悪くないか?」

「確かに。貴方がしたら大笑いしてあげます。」

「即答?!‥‥別に即答しなくてもいいじゃねーかよ、メフィスト!;;;」

「事実でしょう?」



そう言うと藤本は机の上にガクッとうなだれた。

少し哀れ?というか可哀想に見えたのでメフィストはぽんぽんっと頭を撫でる。

撫でて少ししてガバッと藤本が起き上がったので撫でていた手をすぐ引っ込めた。



「ちょ、なんなんですか?;;」

「いやさ、珍しいことしてくれるもんだからムラッときた。」

「はぁっ?!昼間っから盛らないでくださいよ‥‥‥!」

「じゃあ俺の為にウインクしてくれ」

「無理ですっ!」



メフィストは新たに出た書類を藤本の顔に押し付けてお得意の術で逃げたのだった。



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