1day1story

□ショートヘア
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暦上は秋でもう涼しくなってもいいはずだか連日暑苦しい日々が続いている。



「あー‥‥‥、髪切ろうかな‥‥」



何気ない一言のはずだった。
が、数十分経った今も口論が続いている。



「見分けつかなくなるし、折角伸ばしてた髪が勿体ない!」

「今の前者のが本音でしょ」

「髪の長いのが好きなの、」

「短くなったら嫌いになる?」

「んなこと言ってない」

「じゃあいいじゃん‥‥」



さっきからずっとこの調子で同じような言葉ばかりが飛び交い2人のオーラが黒く漂っているのが見て取れる。



「切ったら切ったで結わけなくて暑苦しいとか言ってたよね」

「んー‥‥そだっけ?」

「ぅん。」



それを見兼ねた妹達が間に入った。



「まよ兄さま、逆に暑苦しいですわ」

「そーだよ〜。そうじゃなくても暑いのに余計暑い。」

「好きなら髪型が変わってもいいじゃないですか!ね、ぷち」

「ね〜、たまちゃん」



言うだけ言って去っていった妹達の後ろ姿は楽しそうに見えたのは気のせいだろうか‥‥



「‥‥とりあえず、まだ切らないで?」

「考えとく。」



そうして髪を切る切らないの話は一応落ち着いたのだった。



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