1day1story

□煙草を吸う
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煙草が新一目線だったので快斗目線のつもりで書きました。
























「あれ、これ誰の?」



新一の机に載ってる煙草の箱を見つけて驚いた。
この家に煙草を吸うような人間は居ただろうか?



「え?あー、それか‥‥」

「ありゃ、殆ど減ってない。」


箱を手に取って開けてみた。
けど、殆ど手がつけられてない。
1,2本くらいしか隙間がないように見える。



「だろうな。」

「んでこれは?」

「俺のタバコ。」

「‥‥‥‥‥っ?!!」



メガネをかけて本に目をおとしたまま平然と答える新一。
一方こっちは顎が外れるんじないかというくらい口を開けて硬直してしまった。
まさか、酒も弱い新一が煙草とか‥‥‥。



「そんなに驚くことか?」

「えっ、えっ、だって、家で吸ってないよね?」



俺のポーカーフェイスは何処へいったやら。
きっとかなり驚いてるだろう。
自分でも変な顔してる気がする‥‥
もう煙草の箱と新一の顔を見比べるって感じだ、



「まぁ、好きで吸ってるわけじゃねーしな。
何なら今吸って見せようか?」

「ベツニ、イイデス。」

「おい、何、片言になってんだよ‥‥‥」



そう新一に聞かれる。
もう曖昧な表情を浮かべる他ない。
新一はニヤニヤとこちらを見ている。



「何で吸ってんの?煙草はよくないよ?」

「珈琲がないときの眠気覚ましの代わり。そして、それはニコチンじゃなくミント。」

「え、これニコチンじゃないの?」

「嗚呼、"ハッカ"つーミント系のタバコだ。」

「へー〜そんなのあるんだ〜、やっぱ新一の煙草吸ってんのみたい!」

「は?結局俺が吸うのかよ。」

「だって見てみたいんだもん!!ニコチンじゃないって解ったし♪」



興味本位でニコチンじゃないならば是非みたいと思った為に答えは即答。
少し呆れ気味な新一の顔。

結局は箱から1本煙草を出し、手慣れた感じで火をつけて口にくわえた。


(やっぱ、新一綺麗だから何でも絵になる気がする‥‥‥)


「これでいい?」

「どうも、綺麗な名探偵」



ニコっと笑って言ったら"嫌み?"って言われた。


(いいもの見れたしこれでよしとしようかな‥‥‥)


そっと、椅子に座っている新一に近づいて手に持っている煙草をスッと抜く。
そして小さなポケット灰皿に押し付けて火を消す。

こっちを見上げる新一の顔にそっと右手を添えて口づけた。













どんな君でも好きなことには変わりない。
(やっぱり煙草特有の苦みがある気がするんだけど‥‥気のせい?)(‥‥‥さぁ?)



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