1day1story
□チャイナドレス
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「けちゃさん、けちゃさん、これ着ませんか?」
そう言って突然部屋にやってきたたまごの手に握られていたのは真っ赤なチャイナドレス。
「なんでまたそんなものを?」
「いいじゃないですか♪着ましょうよ〜」
引きつる顔を見ても尚楽しむたまご。
一体どこからそんなものを出してくるのやら‥‥‥
そこにまよがやってきて状態が悪化した。
「けちゃ〜、」
「あらまよ兄さま!いらっしゃったんですか!」
「あれ、何でたまちゃんいるの?」
「私は別にいいんです、それよりけちゃさんのチャイナドレス姿見たくありませんか?」
「え、何けちゃ着るの?」
「はい♪」
「見たいな〜」
本人そっちのけで話はどんどん進んでゆく。
(此処‥‥俺ん家なんだけどな‥‥‥)
「ということで着ましょう!けちゃさん!!」
「嫌だよ、着たくないし‥‥‥」
「きっと可愛いですから!」
「男が可愛いとか言われても嬉しくないから!」
「えー、けちゃ嬉しくないのー?」
「ゔっ‥‥‥」
結局、着る着ないの口論が暫く続いたのだった。
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