1day1story

□髪を掻き上げる
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机に向かって早何時間‥‥‥
飯食わずによくそんなに集中力が続くものだ。



「流鬼ー、終わったか?」



コーヒーが入ったマグカップと灰皿を持っていく。

声に気付いてガシガシっと頭を掻いたかと思えば前髪を掻き上げた。



「あ゙ーーーっ、疲れたっ!」

「お疲れさん」



ぐーーっと腕を組んで伸びをする。
机にマグカップと灰皿を置いた。



「さんきゅ、玲汰」

「どーいたまして」



マグカップに口をつける流鬼を見ながら、
ライターで煙草に火を付ける。



「何か食う?」

「それより風呂入りてー」



掻き上げた髪の毛を片手で押さえたまま言う姿は幼いような 凛々しいような。


(やっぱ、可愛いわ‥‥‥)



「風呂行って来るわ、」

「行ってらっしゃい」



抱きつきてー、とか思った玲汰だったが、
抱きついたら怒られるだろうと思い止めたのだった。



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