頂き物
□キャロット様ありがとうございます…!!(泣)
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寝返りを打って、片手をあいつの方に伸ばした時だった。
ボフン。
ボフ…ン?
俺の手の平に何か柔らかい物が当たった。
???
ふにゅっとしてて、弾力があって球体で…
なんだ、なんだこの感触。
いや、正確に言えば、なんでこの感触なんだ???
思わず、くにゅっとその柔らかいものを掴みながら目を開けると、
「なっ…!!!」
俺は言葉を失った。
そこには、セミロングの紫の髪をしたコプチェフによく似た女が、
真っ裸な状態で眠っていた。
俺の手はその豊かなバストを掴んでいたらしい。
慌てて手を離し、女を凝視した。
なんで女が居るんだ?
思い出せ、俺。
昨日、昨日はコプチェフが俺の家に行きたいっつったから一緒に帰ってやって、コプチェフがしたいっつうから、一発ヤってやって、眠ったんだ。
女なんか連れ込んだ覚えはねぇ。
酒も飲んでねぇし、酔っぱらってた訳でもねぇ。
大体、こういうことってのは恋人同士でやることであると思うし、
例え酔ってたとしても、女を連れ込むことはまずない。
俺は上半身を起こしながら、目をつむって、頭を軽くたたいた。
下半身には鈍痛が残ってるし、昨日あいつの腕枕で眠りについたのも覚えている。
うん、絶対一緒に寝た相手はチンコプチェフだったはずだぞ!!!
間違いねぇ。
ゆっくりと目を開いてベッドをもう一度確認する。
しかし、やはりそこにはコプチェフと似た顔立ちの女が寝息を立てている。
体から布団が落ち、つんと上を向いた乳房が朝の光を浴びている。
俺はため息をつきながら片手で布団をひっつかむと、女の体の上にかけた。
コプチェフに出会う前の俺はストレートだったが、だからといって見ず知らずの女の裸を見たって、嫌悪感や気味悪さは感じても欲情はしない。
まぁ、チンコプチェフによって、性欲が発散(いや、消耗か?)させられてるからってのもあるが。
あれか、ドッキリってやつか?こいつはコプチェフの妹か姉とかで、俺をからかうために二人で仕込んだのか?そう思うと無性に腹が立ってきた。
「お前誰だよっ」
険のある言い方で問いかけながら女の頬を軽く叩いた。
「ぅ‥うん、な、に…ボリス?痛いよ」
声は、高めだったが、コプチェフの声だった。
兄妹だと似るもんなんだな
「痛いじゃねぇよ。誰だよ、お前は。気安く俺の名前を呼ぶんじゃねぇ」
「ひ、ひどいよ、ボリス。それが恋人に向かっていう言葉〜?」
女は慌てて起き上がると、俺の顔を見つめてきた。
「‥誰が恋人だって?」
「俺とボリスだよ」
「はぁ?そういうドッキリなの?もうやめろよ、ネタはあがってんだよ、早くコプチェフ呼んでこい」
「俺がコプチェフだよ、なに、ドッキリって。それはこっちのセリフだよ。ボリス、朝から何がしたいのさ」
女はそう言った後、伸びをするために首を下に傾けた。さらさらっと長い髪の毛が首筋に落ちた。
「お前がコプチェフな訳ねぇだろ、昨日まで髪は短かったはずだ。それに、お前のその胸はなんなんだよ」
そう指摘したと同時に
「ぼ、ぼりす、俺、なんか胸がふっくらしてるんだけど‥」
女は大きく目を見開いて、唇を震わせた。
「え、え、え、なんだよ、これなんだよ。俺、ボリスが女の子になったのを想像して抜いたことはあるけど、あ、でも別に女になってほしいとかじゃないよ、妄想の一環としてだよ、ボリスはボリスでボリスだから大好きなんだよ、うん、だから、俺が女になるって想像したことないっていうか、まじで、なにこれ、どういうこと、何で出来てるの?やたら柔らかいけど」
両手で自分の胸を掴み、確かめるように揉んでいる。
「俺が知る訳ないだろ、お前がコプチェフならそれはなんなんだよ。一晩で性転換でもしたのか?」
「いや、身に覚えはない‥」
女は一通り胸を揉んだ後、顔をあげて、俺を見つめてきた。
「ねえ、ボリス。お願い、これだけは信じて。なんでこんな風になったかは分からないけど俺はコプチェフだよ、ボリスの相棒で恋人のコプチェフだよ」
「そう言われても‥なぁ」
じっと見つめる女は確かにコプチェフの面影があったし口調や座り方などもコプチェフそのものだ。だけど、男が一晩で女になるだなんて1960年代のロシアでありえることなのか?いくらロケットが月まで飛んだって、そんな馬鹿な話があるわけがない。
やっぱり、これはコプチェフとコプチェフの姉か妹がグルになったドッキリだ。そう考える方が自然だろ。
「ボリスと初めてエッチしたのはラーダの中だったよね」
「!!」
「シートに血がちょっとついちゃって、俺、ボリスに殴られながら掃除したよねっ。陰毛だって拾ったし、あとで家宝にしたけどさ」
「な、なんで、そんなこと」
「3回抜いたよね、2回目はボリスの方が、あんあんした声で、俺の耳に唇を寄せながら、こぷ‥もういっかい‥って、俺、ボリスが積極的で、すごくうr‥ふぎゃっっなんで殴るのさ!!」
「うっせー!ばーか!!気持ち悪い物まねしてんじゃねぇよ、ぶっ殺すぞ、チンコプチェフ!!!」
「じゃ、俺のこと信じてくれた?」
「‥まぁな」
ぷいと横を向く俺。
まだ半信半疑だけど、あんな恥ずかしいことをペラペラ言われるくらいなら
認めた方がましだ。
「よかった、俺、ボリスが信じてくれなかったらどうしようかと思った」
しゅんとした顔でコプチェフは俯いた。
その顔を見てたらなんだか急に罪悪感がこみ上げてきた。
朝起きたらいきなり女になったんだもんな。
俺より、お前の方が何倍も自分に驚いて戸惑ってるんだよな。
俺が逆の立場だったらどうだ?
恋人が信じてくれなかったらどんな気持ちになる?
正直、男が女に一晩でなるだなんて信じられねぇ、信じられねぇが、それは俺の見聞が狭かっただけで、世界のどこかではそういう事が稀に起こってるのかもしれない。
ピラミッドだとかナスカの地上絵だとか、訳わかんねぇもんがあるこの世界だ。
性転換くらい、有りかもな。
「まだ、半信半疑だけどよ、コプチェフに姉妹がいるって話は聞いたことがねぇし、仮に居たとしても、コプチェフはエロいことなら真剣に考えるけど、
こんなドッキリ仕掛けて面白がるやつでもねぇだろうし‥信じるよ、信じてやる」
「ボリスっっ」
「抱き着くな!!」
「抱きしめさせてよ〜、俺、うれしいんだ」
「ばーか」
ぎゅっと抱き着かれると胸が当たるんだよな。別にいいけど。
「しっかし、その体よく出来てるよな」
「うん」
「下はどうなってんの?」
「え、?ああ、まだ見てないからわからないや」
コプチェフは俺の正面で膝立ちになると、若干足を開いた。
「いつもの場所にいつものものがないって感じだね」
「だな、変な感じする」
俺は手を伸ばすと股の間に指を差し込んでみた。
「ちょっボリス、なんなの」
きゅっと太ももを合わせ、コプチェフは足を閉じると俺の手を掴んだ。
「ほんとにねぇのか確かめたくなったから。奥にもしかしたら埋まってるかもしんねぇし」
「…ぁっや」
「なんかすげーヌルヌルしてきたんだけど」
「仕方ないでしょ、ボリスが変なことするからぁ」
「感じるもんなの?」
ふにふにと小さな丸い部分を指で押し潰しながら割れ目の部分に中指を突き立て深くスライドさせる。
「〜〜っ」
コプチェフはビクンと体をのけ反らせながら首をふった。髪が舞って、甘い匂いが漂う。
「んあっ‥はあ、あ、ボリスっ‥」
目の前には二つの胸があって、吸い寄せられるように顔を近付けると、乳首を口に含んだ。
余った手で揺らすように形を揉みあげながら、舌で乳首を転がす。口から溢れた唾液がコプチェフの胸から腹に伝い、シーツに落ちた。
「コプチェフっ」
コプチェフを押し倒し、指を引き抜くと愛液が糸を引いて、茂みの奥が濡れそぼっているのが見えた。
「ほんとにお前女になっちまったんだな」
俺は指をなめると、コプチェフから離れた。
「ボリス?」
「そろそろ仕事だろ」
「ちょっwそんな下手な焦らしやめてよ」
「別に焦らしてねぇよ、ただ、俺んち、今コンドームねぇからさ、お前とするようになってから、必要ねぇと思って‥捨てちまってさ」
「はぁ?なんでゴムなんかつけるの?生でいいよ。俺、ボリスの精子を全力で受け付けたいんだ!俺の卵子はボリスのスペルマを絶賛受付中だよ」
「馬鹿言ってんじゃねぇよ」
「ボリスは嫌なの?俺との間に子供が出来たら嫌なの??迷惑なの??責任取りたくないの?」
「そういうことを言ってんじゃねぇよ」
「せっかく妊娠できる体になったのに、ボリスの赤ちゃん作れるようになったのに、ボリスは拒否するんだ‥」
コプチェフは涙を浮かべたまま、俺に向かって枕を投げた。
反射神経が良い俺はひょいと枕を避けたけど。
「コプ」
手を伸ばして、頬に触れようとしたけど、コプチェフは首をふって、
手が触れないように俺から離れた。
「コプ、俺は、お前との子供だから大事に考えてんだよ。お前の体のことだって心配に思うし、子供を産むってすげー痛いっていうじゃん、そんな思い、お前だけにさせていいのかとも思うし、軽はずみで作りたくない」
「‥‥」
「コプチェフとの子供、欲しいに決まってるだろ」
「ほんとに?」
「ああ」
「じゃあもう一回言って」
「え?」
「それで許してあげる」
許すも何もないんだけど、でも、それで機嫌が直るならいっか。
「俺は、コプチェフとの子供が、ほしい」
「もう一回」
「コプチェフの子供がほしい」
「もう一回w」
しつけ−ぞ−!!
「俺はコプチェフの子供がほしいっつってんだろ!!」
「ほ ん と〜 ボ リ ス ぅぅ」
途端、黄色い声が頭上からした。
「は?」
目を開けると、俺の上に馬乗りになったコプチェフがいた。
筋肉質でバランスのとれた体躯、淡い紫色の短髪、なんかすごいことになってるチンコプチェフJr‥。
「何事だ」
「も〜昨日うちに泊まりにきたんじゃないかボ・リ・ス。寝言で俺との子がほしいなんて可愛すぎるよwww」
「夢、なのか」
ああ、そうだよな。ドッキリとか疑う前に夢落ちを想像しろよな、自分。
そんな俺にお構いなしにコプチェフは俺の足を肩にかけると、キスをしてきた。
「ここが現実だよ。今日はもう妊娠させちゃうくらい、LOVE注入し・た・げ・る」
「ちょっと待て、今7時だろ、これからしごっ‥っ‥ぁぁあああー」
ろくでもない夢のせいで
ばかを盛らせてしまった
おれもこいつと同じくらい馬鹿だ。
めんどうなことになっちまったけど
でも、コプチェフのうれしそうな顔見てたら
とまどいも、冷静も吹き飛んで、ただお前に
うずもれてもみてぇって思っちまった。
【エンド♪】