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ささやかなお礼ですが、グレイ夢です。







グレイが、任務でミスをした。



「何言ってんの、ボクはミスなんかしないし」
「えぇ・・・」



しかし本人は一向に認めようとしません。



君の言う嘘



久しぶりにグレイと一緒に任務を遂行することになった。

いつもは入れ違いに任務が入ってたりして、今回一緒に任務が出来て私は少し浮かれ気味だった。


―そして任務は終了。ターゲットもお縄についたし、私としては完璧だった。



「ふー疲れた…ん?どうしたのフィップス」

「グレイが、任務でミスしたらしい」
「…えっ!さっきの私との任務で!?」



フィップスはこくり、と頷く。



「そ、んな…」



ミスは許されない世界。グレイじゃなくて、私にも気づかないミスがあったかも…まさか、グレイは濡れ衣を着せられて…!


――よし、こういう時は、本人に確かめに行かなきゃ!


…そして、冒頭に戻る。



「君ってフィップスの言うことは真に受けるね」
「…え、フィップス嘘付いてたの!?」

「……さぁ?どうだろう?」



口調はいつもと変わらず余裕たっぷりなくせに、表情は少し拗ねている。

もう既に日は落ちていて、私は寝ようとしていたグレイがいるベッドに乗り上げた。



「ミスって、もしかして私のせい…?」
「?」

「私、グレイと違って頭足りないから気づかないうちに…」

「君ってボクが言った悪口まで真に受けるんだね」



おもしろいねー、と言ってグレイはずいっ、とおでこがぶつかる勢いで私に近づく。



「ボクはいつだって完璧だし、ミスなんてするはずがない」

「で、でも」
「信じてくれなくて悲しいよ」

「…」

「…ただ、君がいて」
「え」


「君がいたから、少し」

「…う、わ!!」



そこでいきなり布団の中に引きずり込まれる。
グレイは私を抱き枕にしたまま、すやすやと寝始めた。



「…ええっ!?つ、続きは…」
「ご想像にお任せします…」

「…」



グレイが本当にミスを犯したのか、言葉の続きが気になったりして私は頭の中で混乱していた。

胸の奥がむずむずして、気になって仕方がない。



「…これも、悪戯なのかなあ」



そう、ベッドの中で呟くと、グレイは小さく笑った。




(君を狙う連中の処理で忙しかったんだよ)



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