◇BLEACH
□はじまり
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「もう一回キスしてもいいかい?」
七緒の顎をそっとつまんで顔を上げさせる。
「…いちいち聞かないでください…」
軽く睨んで、目を閉じる。
「七緒ちゃん…」
ゆっくりと確かめるように、唇を重ねる。幾度か軽く唇をついばみ、舌を割り込ませ、七緒の舌を見つけると、絡めとる。
「……ふ……ん……」
春水の激しく執拗な舌使いに、七緒はしがみつく。
「ん、七緒ちゃん…」
「…はぁっ、…隊長…」
唇は濡れ、息苦しさもあって、唇は半開き、瞳も潤んでいる。そんな七緒の顔を見てしまった春水の、喉がなる。
「…参ったね…どうも…」
「…隊長…」
ぐいと七緒を引き剥がし、立ち上がると扉を開ける。
「何時でも逃げていいからね…」
「え?」
「や…、このまま先に進みたくなってきちゃって」
春水の言いたい事が解ると、七緒は途端に真っ赤になった。
「まだ勤務中ですよ!?」
「うん、でも嬉しくって止められそうにない」
「……我慢して下さいっ!」
照れからか、七緒は突き放した言い方になっていく。
「冷たいねぇ…どうも…」
「こんな所でっ、毎日ここを使うのにっ」
七緒が真っ赤になって並べる言い訳に目を見張る。
「七緒ちゃん…、今夜食事に誘っても…?」
「………はい…」
小さく頷く。
「…ありがとう、七緒ちゃん」
この後、二人は仲良く書類を片付け、定時に上がった。
そして…。