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□満たされたい
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「………えっちなの…」
「え!?」
七緒の発言に春水は驚き、腕の中の彼女を覗き込む。
「………」
「七緒ちゃんの部屋行っていいの?」
「…はい…」
頬だけでなく、死覇装から出ている首や腕までも真っ赤に染めている七緒へ春水が囁き確認すると、小さく頷いた。
「七緒ちゃん…」
「春水さん…」
二人は七緒の部屋へと落ち着いていた。
だが、夜になっても蒸し暑い。
春水は七緒の体に負担を掛けぬ様、べたべたとくっつくような態勢を避けた。そして、久しぶりに抱く彼女に痛みを与えぬ様に、丁寧に労るように解していく。
「…ん…んん…」
七緒は口を手の甲で塞ぎ、春水の与えてくれる快感に体を震わせる。
「…気持ちいい?」
「…きもち…いい…」
問えば、うっとりと答える七緒に春水は戸惑う。
「…七緒ちゃん?」
「…もっと…」
「……ん、わかった」
可愛くねだられてしまっては、男として答えぬ訳にはいかない。後で訳を聞けば良いと、己を納得させると、七緒のしなやかな足を掴み大きく広げ、ゆるりと身を沈ませた。
「…あ…んん…」
思わず漏れた喘ぎ声を、七緒は慌てて飲み込む。
七緒の苦しそうな表情に、春水は囁いた。
「…七緒ちゃん、四つん這いになって…」
「…はい…」
一旦離れると、七緒は四つん這いになり、春水は改めて七緒の中へと身を沈めていく。
「…ん…んん…」
七緒は枕へ口を押しあて声を殺す。
春水は七緒の白い背を見つめ、汗を全身に浮かべながら、肌を打ち鳴らしていったのだった。