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□満たされたい
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「…七緒ちゃん…」
春水は満面の笑みを浮かべ、七緒の背に腕を回し抱き寄せ唇を重ねた。
軽くついばむように唇を重ね、七緒を見ると、首を傾げ見返してくる。
「……も、ダメだ。我慢できない」
「…ぁ…んん…」
きつく抱き締め、唇を重ねる。舌を絡ませ、貪るように求めながら、空いた片腕を腰から足へと滑らせ、白く滑らかな足を持ち上げ、身を沈ませた。
「…んん…」
密着し、より深く沈み込んだ所で、ようやく唇を解放する。
「…ん…ぁ…」
空気の暑さと身体の熱さに、七緒はとろけそうになっていた。
「…七緒ちゃん…」
「…んん…」
熱く囁く春水の声に、七緒は身体を再び震わせる。
「…七緒ちゃんったら、くっついてるだけで、感じちゃってる?」
「…んん…」
春水の囁きに、七緒は目蓋を閉じて弱々しく首を振る。
「そっかぁ!嬉しいなぁ!七緒ちゃん可愛いっ!!」
破顔し頬を擦り寄せると、更に身を進ませる事になり、七緒は堪らず背を反らせた。
「…あ…ん…」
思わず出てしまった喘ぎ声を、慌てて飲み込む。春水へとしがみ付き、声が漏れぬよう懸命に堪える。
「…我慢しなくていいのに」
「…丸聞こえだから、嫌です…」
暑さの為、窓は大きく開け放たれているのだ。
「…じゃ、ずっとキスしてお口塞いでてあげる」
「……ん…」
春水の提案に七緒が頬を染め頷くと、春水は嬉しそうに笑み崩れ、七緒の唇を塞ぎ、奥深く身をねじ込んで行く。
「…ぅん、んん…」
「…ぷはぁっ…ダメだっ!」
だが、暫しの後、口付けをし七緒の声を封じていた筈の春水が、先に根を上げた。