□確かめたい
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「……ごめんなさい、巻き込んでしまって」
「いいから」
 七緒は皆に頭を下げると踵を返して、八番隊へと帰って行った。



「京楽隊長」
「七緒ちゃんっ?」
 思いがけず早く帰って来た七緒に驚きながらも、春水は立ち上がり七緒を迎え抱きしめた。そして荒々しく唇を奪った。
「…んんっ…」
 唇を塞ぎ、胸を死覇装の上から荒々しく掴んだ。
「ん…は…」
「…七緒ちゃん…」
 春水は息荒く七緒の耳をしゃぶりながら、手を襟元から滑り込ませ、まろやかな膨らみを荒々しく掴み揉む。
「…んん…隊…長…」
 七緒も嫌がる所か、春水の荒々しい愛撫に身体を震わせ、縋りつく。
 春水も七緒も余裕なく、互いを貪欲に欲していた。

 理由など考えなくとも解っている。
 ただ気に入らない状況だったのだ。お互いに。

 七緒は会議でその間春水がサボる事は予想していた。会議が終わったら直ぐに探しに出掛けなければと考えていたのに、思いがけず女達を引き連れた現場に居合わせた。
 危うく声を荒げて責めたい気分になったが、どうにか抑えた。

 春水も七緒の会議が終わるまで遊んで、自分を慰めて出迎えるつもりだったのに、男に囲まれた七緒に怒りを感じた。彼らは副官だし、春水も仲良くしているからよく解っている。七緒は悪くなくて自分が悪い事も解っている。だけど、この嫉妬心と言うものはどうしようもない。

 自分の非を認めて戻る事が精一杯だった。自分から誘った女の子達をあんなに簡単に袖にしてしまった。

「七緒ちゃん…ご免よ…」
 春水は自分の頬を張った手を取り口付けをした。
「…ボクの面の皮、厚いから痛かったでしょ?」
「…ぷっ、くくく…」
 自ら認め茶目っ気たっぷりに言われてしまっては、七緒も何時までも不機嫌な顔をしていられない。堪らず吹き出し、笑いが止まらない。肩を震わせ春水にしがみつき、笑い続けた。
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