□確かめたい
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「……もう…」
 ようやく笑いをおさめ七緒は春水の唇に、自らの唇を重ねた。
「解っているなら繰り返さないで下さい」
「ご免よ…」
 もうしません。と言う言葉が続かない辺り、またしでかすつもりなのだ。
「…何度言わせるつもりなんですか?」
「…だって、七緒ちゃんが追い掛けて、捜してくれるのが嬉しいんだもん」
「……まあ…」
 七緒の瞼が細められて、春水は慌てて言い訳をする。
「だって、七緒ちゃん素っ気ないんだもん。つい確かめたくなるんだよ」
 七緒が追い掛けてきて、探してくれて、怒って打ってくれる内は愛されてると解る。
 こうして抱きしめても離れない内は、愛されていると解る。
 おおっぴらに公言出来ないから、皆にばれない方法で確認するにはこれしかない。


「…全く…困った人…」
 七緒は苦笑いで春水の言い訳を聞き入れた。
 七緒とて、春水に嫉妬されている間は愛されていると解るのだから。


「七緒ちゃんっ」
 春水は七緒を長椅子に押し倒し、死覇装の襟を開けまろやかな膨らみにしゃぶり付いた。
 吸い付き舐めながら帯を解き、袴を下ろし着物の裾を分け秘密の場所を探る。
「あんっ…あっ…」
 七緒は春水にしがみつきながら、開けている襟元から手を入れ、肌を探る。
 七緒に直接触れられ、春水は身震いし離れた。
 笠を落とし袴を脱ぎ、七緒を長椅子に座らせて、足を広げると勢いよく身を沈ませた。
「あっ!あっあんっ」
 七緒は春水の首にしがみつき喘ぐ。
 春水は膝立ちになり勢いよく七緒を貫き、激しく求めて行った。





 春水は乱れた姿で長椅子に横たわる七緒を、満足気に見つめて呟いた。
「…皆に酒を奢らなくちゃね…」


 せっかくだから惚気てやろうとほくそ笑み、春水は机に向かい書類を手にした。


 疲れて眠ってしまった七緒の分まで片付ける為に。





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