◇BLEACH

□金平糖
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「びゃーっくん!レンレーン!!」
 十一番隊副隊長草鹿やちるが元気一杯、六番隊の執務室に飛び込んできた。
「あ、草鹿副隊長!ちわっス、何でしょう」
 少し前まで十一番隊に所属していた恋次はやちるに慣れているからか、微笑すら浮かべてやちるを迎え入れるが、能面のような白哉の目元が少しだけ、引きつった。
「はいこれ!書類持って来たよ!」
 やちるが背伸びをして白哉の机に、書類を置く。
「恋次」
 受け取った書類に目を通さず、恋次に手渡す。
「はい」
 恋次は素早く書類に目を通し確認すると、二つに分けて一方を白哉の机へ戻し、一方を自分の机へ持っていく。
「それにしても、草鹿副隊長。びゃっくんって…ひょっとしてひょっとしなくても…朽木隊長のあだ名っスか?」
「うん!白哉だからびゃっくん!!」
 やちるは元気よく恋次へ返し大きく頷く。
「ははは…」
 他の隊の隊長までもまさかあだ名で呼んでいるとは思いもよらなかった恋次は、乾いた笑いを返す。
「…レンレン元気?」
「あ、はい、元気っスよ」
「そ!なら良かった!」
「え?」
「だって、副隊長忙しいでしょ?」
「え、ええまあ、慣れないことが多いので戸惑う事は多いっスけど…」
 恋次は首を傾げやちるを見下ろす。そういうやちるも副隊長のはずだが、なにやら会話がかみ合わないような気がする。
「恋次」
「あ、はい。何でしょう」
 白哉が恋次を呼び、指で顔を寄せるよう合図する。
「追い出す方法は無いのか」
 囁かれた言葉に、恋次は驚いた表情を返す。
「仕事にならん」
「ええと…。あ、そうだ草鹿副隊長」
「なーに??」
「これ、渡し忘れてたんっスけど」
 恋次は何か思い出し、机の引出しを探る。
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