◇BLEACH

□我儘
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 暦を睨み付けて、七緒は大きく溜め息を吐く。

 今はとても忙しい。
 虚は何時になく、あちこち出現しており、隊長格まで駆り出されている程である。
 そうなると自然と書類も溜る。
 忙しさのあまりに、ストレスもたまるというものだ。
 こんな時春水は、サボりやセクハラが激しくなる。それなのに、なりを潜め、珍しく誘いすら掛けてこない。
(…危険日になる前に…)
 今、自分から誘うのは、気が引ける。それでなくとも忙しいのに、休めるときに休み備えておく方が良いことも、解っているのだ。解っていても止まらない事がある。

 七緒は何度目かの溜め息を吐いた。



(七緒ちゃん、機嫌悪いなぁ…)
 七緒の溜め息に、少しだけ顔を上げ、横目で様子を伺う。
 ここの所の忙しさで、満足に休みも取れていない。
 暦を睨み付けているのは、何か用事でもあるのだろう。
(イライラもするか…。七緒ちゃん息抜き下手だしなぁ…)
 少しでも楽にしてやろうと、珍しく自ら書類仕事を始めたのだが、七緒は何も言わない。いつもなら、驚くか喜ぶ所なのに。
 それだけ、余裕がないのだろう。
(七緒ちゃんに触れたいけど…我慢するか…)
 今、七緒に触れたら、怒らせるだけだろう。そんな思いから春水は、過剰なスキンシップ…セクハラもなりを潜めていた。



(何時もなら頼まれなくてもベタベタするくせに)
 そう考え、七緒はふと我にかえった。
(……嫌だ、私ったら欲求不満みたい…。ってええ!私が欲求不満!?嘘でしょ!セクハラでも良いから待ってるってそう言うこと?)
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