◇BLEACH

□存在
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 やがて、四番隊隊長の卯ノ花烈が現れた。

「発熱に、喉に炎症が見られますね。解熱剤と炎症を和らげる薬を処方しますから、食後に飲ませてあげて下さい」
「カゼってやつか?」
「ええ。何処かで風邪の菌を貰ってしまったのでしょう」
 烈の言葉に、首を傾げ怪訝そうな顔をする剣八に、烈は微笑み、説明を加えた。
「風邪は感染…人から人へ移りやすい病なのです。やちるちゃん自ら風邪をひくのは考えにくいですから、誰かが風邪をひいていて、その方からもらってしまったと考える方が、自然ですわ」
「風邪をひいてる奴…」
「風邪の症状は、一般的に発熱、喉の炎症つまり咳、クシャミ、鼻詰まり、鼻水後は…」
 症状を聞いた剣八の霊圧が、膨らむ。
「やちるを見ててくれ」
 一言言い残し、出ていくと、暫らくして破壊音と悲鳴が聞こえ、剣八が戻ってきた。

「薬を飲ませりゃ、治るのか?」
「後で、薬を届ける時に飲ませ方の指示も出しておきます」
「すまねぇな」
「どういたしまして」
 烈は軽く会釈して、出ていく。
 部屋を出て角を曲がると弓親が会釈をし、申し訳なさそうに口を開く。
「あの…もう一人よろしいですか?」


 十一番隊隊員が一人風邪を引き、大怪我をして転がっていた。
「副隊長が昨日、彼の風邪を珍しがって側にいた所為だと思うんです」
「あらあら、彼は四番隊でお預かりしましょう」
 烈は四番隊隊員を呼び付け、運んで行った。


「副隊長、お腹はすいてますか?」
「うん…ケホッ」
「うどんを持ってきます。温まるし、喉の通りもいいでしょう。それまで寝てて下さい」
「うん」
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