◇BLEACH

□やっと…
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「…体調のいいときに、デートにでも誘えよ。いつもありがとうとでも言えば、素直にのってくれると思うよ」
「そうか。どんな所がいいかな」
「今なら、紅葉狩りなんかいいんじゃないか?で、二人きりになったら、告白してしまえば」
「すぐにか?」
「…いいムードとか作ろうとするんじゃないの。ストレスでそれどころじゃなくなるよ?」
「うっ」
 容赦ないもの言いに、何一つ反論はできない。
「……伊勢の時そうしたのか?」
「ぐずぐずして、他の男に取られたくなかったからね。告白して、すぐにいただきました」
「……」
 友人の行動力に頭が下がるのは、こういうときだ。
「いい加減、待たせてやるなよ」
 そこで春水は腰をあげ、窓に手を掛ける。
「京楽?」
「邪魔者は消えてやるから。一つ貸しな」
 ふわりと窓から姿を消すと、入れ代わりに件の相手が入ってきた。
「こんにちは、お加減は如何かしら?」
「う、卯ノ花!あ!ああ、ありがとう」
「あら、お酒。京楽隊長がいらしていたのかしら?」
 脇に置かれた徳利と升に目を向け、開け放たれた窓を見る。
「あ、ああ、調子も良かったから…」
「それは何より」
「う、卯ノ花っ!今度紅葉狩りにでも行かぬか?」
 折角の機会を無駄にはしない。こういう所では、しっかり行動力がある。
「あら、素敵ですわね」
「その…、二人で…」
「はい」
 色よい返事に十四郎は、ほっと胸を撫で下ろし、烈は春水が約束を守った事に満足し微笑んだ。




 その後の二人は……。


「いいたくない…」
 顔を赤らめ、目をそらす十四郎。
「うふふ、内緒です」
 聖母の微笑みで、質問をなかったことにする烈。


 それでも、お付き合いは始まったようで、相思相愛のご様子です。





おしまい(えぇっ!?)
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