文集1

□Happy birthday to you!
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今日の天気は晴れ。気温湿度、共に快適。夏の様な日差しに、秋の様な心地良さ。
9月22日―――本日の主役は、やる気無さNO.1の奈良シカマルだ。
当然、彼の周りは活気付いていると思いきや、彼は他人に誕生日を教える行為自体が面倒だと言って(何しろ彼は自分の誕生日を覚えていなかった)結局、家族とつい最近聞いたばかりの恋人しか、彼の誕生日を知る者はいなかった。

そんな理由で、静かな誕生日をのんびりと過ごしていたシカマルは、いつものように家でくすぶっていた。当然、恋人である日向ネジがその隣に居る事も、既に″いつも″の光景である。
「……シカマル」
その辺りに転がっていたであろう書類から顔をあげて、ネジが徐に声を掛けた。
「あ?何だー?」
同じくその辺りに転がっていた書類に目を通しながら、シカマルは返事を返した。
「何か、欲しいものはないか?」
シカマルは少し考えると、こう答えた。
「アンタのくれるモンなら、俺は何だって嬉しいぜ?」
「……そういう表現が一番困るんだが………」
ネジは苦笑しながらそう言うと、思い付いた様に立ち上がった。
「じゃあ、何が食べたい?」
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