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□御伽噺の様な
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昔々、ある所に。10代位の男の子がおりました。
その男の子の名は雲雀恭弥と云い、その街の住人からは恐れられる存在でありました。

そんなある日の事、彼の街の秩序の乱される事件が起きました。雲雀は当然放っては置きません。原因の元へと急ぎました。

そこにいたのは、雲雀が到底敵う相手ではありませんでした。その少年の名は六道骸と云いました。雲雀は骸に惨敗したのです。

一方骸の方は、雲雀に対してとても不思議な気持ちを抱いていました。今はまだわかりません。でもそれは、とても素敵な気持ちでした。

「雲雀くん、雲雀くん」

骸は楽しげに雲雀を呼びます。雲雀は意地っ張りな所があるので、骸の呼び掛けに素直には従いません。それでも骸は構いませんでした。

「僕は今、とても不思議な気持ちなんです」

骸は雲雀に相談しました。何故なら、骸の目には雲雀しか映ってはいなかったのです。

「知らないよ」

雲雀は煩く思って返信をしました。何故なら、雲雀にも骸しか見えていなかったのです。

「ありがとうございます」

骸はにっこりと微笑むと、雲雀にお母さんが子どもに対してする様な優しいキスをしました。
骸も雲雀も、互いに互いの事が好きになってしまったのです。




昔々、ある所に。2人の男の子がおりました。

2人はこれから先も、ずっとこの調子で仲良く暮らしましたとさ。


めでたし めでたし。







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