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□蝶とワルツを
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束縛を嫌う雲の名を冠す君を手に収めて、僕は君を僕の庭に埋めました。
すると其処から花が出て、とても良い香りがしていました。
色々な昆虫達が君の周りに集まって来たけれど、僕が君を占領して昆虫達を追い払ってしまいました。
君も僕の事を受け入れてくれて、僕は君のあまい蜜だけをずっと採り続けました。
さあ そろそろ君も、自分の足で踊り始める時間です。
出来ればダンスのお相手は、この僕ではいけませんか?
僕とワルツを踊りましょう。
上手く踊れなくても良いんですよ。慣れない足では仕方ありません。
ゆっくりと、その足に馴らしていきましょう。
僕ですか?僕は足が無いので良いんです。君の上で舞踊る、僕は君の蝶なのですから。
蝶とワルツは踊れませんか?




end
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