文集1

□あしたてんきに………
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シカマルはその子に取り敢えず謝ったが、自分でも何に対して謝ったのか分からなかった。
何故だかシカマルは、男の自分がなんとかしなければと思い話し掛けた。
「ええっと………どうしたんだよ?まぁ、言えないなら良いけどよ………」
「………………」
その子は何も言わなかった。
「………いつかはさ、そんな気分も、どっかに行っちまう時が来るモンなんだからよ………そんな………ウジウジしてんなよ。折角の美人が台無しだぜ?」
シカマルはそう言うと、着ていた上着をその子の肩に乗せ、足早にその場を去っていった。
自分の言った台詞が、なんとなく口説いているような感じに聞こえて、急にその事の恥ずかしさに気付いたのだ。

そんな事があってから幾年月が過ぎ、中忍選抜試験最終審査時。
シカマルにとって、とても見覚えのある印を見かけた。
それは、ネジVSナルト戦時。日向ネジの額には、あの雨の中で見た、印象的な模様があったのだ。
「アイツって………男だったのか………」
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