文集1
□私とワルツを
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あぁ、また死んでしまった………
これで何度目だろうか。人が死んでしまったのを見て、涙が溢れてくるのは
もう、こんなのはごめんだ。
確か、二度目の時からそう思っていた筈であった。
あんなに仲良く連れ添っていたのに、皆必ずオレより先に逝ってしまう。
何度自分も共に逝こうとした事か。
その度強烈な頭痛に苛まれ、気付けば元の場所に倒れている。
何度、アナタが一番大切だと囁いた事だろう。
何度、アナタと共に逝きたいと願った事だろう。
何度、寂しいと己を嘆いた事だろう。
何度、嘘を吐いたのだろう………
オレの境遇を知って、優しくしてくれた人達は、今はもう、いない。
あぁ、またどこか、新しい逃げ場所を探さなければ………
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