文集1

□拍手ログ
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4月も中盤を過ぎると、そろそろやって来る梅雨の準備に空も雨雲が目立って来る。

ぼんやりと空を眺めていたシカマルは、遠くに浮かぶ黒い雨雲が見えてもこの場所から動こうとは思わなかった。

「まだ風冷てーなー…」

そう言いつつも、シカマルは欠伸を漏らしていた。



彼が此処から動く気配は全く感じられなかった。

何故なら、彼はこの場所で人を待っていたからだ。

待っていると言っても、その人物と約束があった訳では無かった。

只この場所に居れば、その人物は必ずやって来るというだけの関係。

それも会って何か特別話をするでも無く、その人は座り込んで何かを考えているだけで、シカマルはその横で寝転んでいるだけだった。


そんな関係が始まったのはつい最近、大分暖かくなって来た3月の始め頃。シカマルがこの場所で眠っていたら、その人は何時の間にやら隣に座り込み瞑想を始めていた。

シカマルの方も別段気にも留めずに昼寝を再開した。それ以来、シカマルは良くこの場所で眠る様になり、彼は必ずこの場所に現れた。


顔も名前も良く解らない相手ではあったが、何故だかシカマルは相手をとても気に入っていた。




さぁ、今日も彼がやって来る…。










拍手だけは季節ネタにしようかなぁ…

と思ってシカネジでした。

いや、何か春はシカネジな気がするの(笑

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