感情の裏側
□男の子。
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「おうなまえ、今起きたのか?」
『…?』
「おーいなまえ?大丈夫か?」
『…大丈夫です……起きてます…元気です…』
寝ぼけた私の頭をガシガシと乱暴に撫でながら、「まだ寝ぼけてんぞ。」と言っている。
だから起きてますって…元気ですってば…
『原田さん…何してるんですか?』
さっきからキョロキョロとあたりを見回して誰かを探している様子。
「ちっとな…平助の奴を探してるんだが…」
『藤堂さん…?』
「あぁ…でも居ねぇみたいだし向こう探してくる。見かけたら教えてくれ」
『はい…』
かっこいい後姿で去っていった原田さん。
どの角度から見ても男前な原田さんはきっとさぞやモテる事でしょう。
すると私に与えてもらった部屋の押入れの襖が、ススス…と開いた。
も…!!もしやストーカー!?
しかし、現れたのは先ほど原田さんが探していた人物だった…。