あの子のリボンは僕のもの

□イケメン剣道部。
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薄桜学園剣道部。
イケメン揃いで女子に大人気である。

どうやったらそんな顔で生まれてくんの?
とか疑問に思ったけどまぁどうでもいい。


学園の女子ほとんどが気絶するほどイケメンらしい。
よくわからん。イケメンだから何だ。

「経済力って大事だよね」

「な、何…?どうしたの?」

「顔とお金だったらお金だよねって」

「…なまえちゃんって現実的だよね」

「ありがとう千鶴。」

「褒めたわけじゃないんだけどな…」



「なまえ、クリームパン買って」

「薫君。自分で買いにいきなよ」

「おつりあげるから」

「30円じゃねぇか」




「いいから行ってきてよ」



ちくしょう。可愛い顔しやがって!!!

「はいはい。千鶴は?何かいる?」

「あ、じゃあお茶…」

「わかったー」

「5分以内に帰ってきてね」

「薫君って鬼畜だよね」




だが千鶴と薫君の笑顔のコラボに負けた。


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「お、最後の一個。ラッキー」

「それ…僕に譲ってくれない?」



後ろから声が聞こえたので振り返ってみる。

「………。」

「…聞いてる?」










イケメン剣道部。
人気がハンパない沖田総司さんでした。
やべ、他の女子に睨まれてんだけど。

「すいませんコレ買わなかったら私明日までに死ぬんで勘弁してください」



黒魔術的な何かに襲われる。

「…でも僕これ買わないとお昼ないんだよね」

「私のお弁当あげるんでマジ勘弁してください」


「……君面白いね、気に入っちゃった」

「はぁどうも。じゃあクリームパン貰いますね」





何かさっきよりニコニコしてる先輩。
何が面白いのかよく分からないけど。

っていうか私お昼無しになった。
仕方ない…メロンパンでも買っておこう。
千鶴のお茶…あ、いちご牛乳あるじゃん。


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とりあえず無事クリームパンが手に入った。
約束どおりお弁当を先輩に渡す。
グッバイ私のたまご焼き。


「弁当箱は明日返してくれれば良いんで」




「ありがたく頂いてくよ」


手を振りながら去っていった先輩。
それだけなのに周りの女子が騒ぎ出す。

ただ手ぇ振ってるだけじゃん。

「何がいいのだろうか」


「ねぇクリームパンは」

「あ、はい。あと千鶴のお茶」

「ありがとう!」


「いえいえ。」

イケメンを見るより…








「千鶴と薫君見てたほうが目の保養になるしね」

「何気持ち悪いこと言ってるの?」

「どうしたの?なまえちゃん」


「ううん!」





(あれ、薫君それ私のメロンパン…)
(おいしいよ)
(そ、そうですか。)
((昼にいちご牛乳だけはキツいんすけど…))
 

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