あの子のリボンは僕のもの

□お誘い
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「ハイこれお弁当!千鶴の分もあるよ!」

「え!?いいの…?」

「うん!」

「ありがとうなまえちゃん!」



千鶴と薫君のお弁当を作ってきた今日のお昼。
昨日急いでお弁当箱買いに行きましたとも。

「私の家にはお弁当箱が一つしかないので」


「何?急に」

「いえ…どう?おいしい?」

「おいしいよ!」

「それなりには美味しい」





それなり…?


「なーんだ…。もっと料理勉強しよ」

「…はい」

「何コレ?」


「今度の日曜日、俺と出掛けない?」










「え!?薫君と!?」

「うん。そう言ってるだろ」

「千鶴は!?」

「私はちょっと用事があるんだ…」

「マジっすか。デートですか」

「気持ち悪い言い方するな。」



「ただデートと言っただけなのにこの言われよう…」


泣きたくなる。
でもデートだ。うん。

千鶴いないのが残念だけど…

「行きたい!!」

「じゃあ日曜日迎えに行く」

「え…、いいよ。」

「いいから家で待ってなよ。」




ふっと笑う薫君。
いつもみたいに可愛い顔してない。

なんか…かっこいいんですけど!

どうしよう、私こんな薫君に対しての免疫とか作ってないよ←




「…ありがとう薫君!やったー!」







薫君からもらったチケットはこの間出来たばかりの水族館。
あそこニョロニョロいるんでしょ?

あれ?チンアナゴだっけ。
どっちでもいいや。

とにかくニョロニョロがいるらしい。見たい。




薫君が最近優しくなってきてる気がする。
ん?そうでもないかもしれない←

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「なまえちゃん嬉しそうだね」

「うん。顔に出てた?」

「ふふっ、うん」



「マジか。気をつけよう」

「楽しんできてね」

「日曜日は明後日だよー」

「だってホントに嬉しそうな顔してるんだもん。」


「そうかなー…。
あ、千鶴の用事って何なの?」

「私も幼馴染とお出かけするんだ」

「そうなの!?」

「うん。」

「わー…千鶴もデートか」

「ち、違うよ!!///」





可愛い奴だ。


「日曜日楽しみだねー!」

「うん!!」



(服何着ていこうかなぁ)
(迷うねー)
(なまえちゃん何着ても似合うもんね)
(千鶴は何着ても美少女だね)
 

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