あの子のリボンは僕のもの
□あっという間に日曜日
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「…大丈夫かな、変じゃない?」
鏡に映る自分に問いかける。
「似合ってるよ」
ガタガタガタン!!!!!!
「なん、ななななん、何でここに!?」
「チャイム鳴らしても出てこなかったから」
「マジっすか。すいません」
「いいよ。着替えてるとこ見れたし」
「いつから居たんだよ!!!!」
見られたのか!
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「か、薫君!変じゃない?大丈夫?」
「似合ってるってば。」
「ホントー…?薫君がイケメンすぎてもう何か一緒に歩いてていいのかすら…」
「訳わかんないこと言ってないでちゃんと前見ろ」
「はい」
危うく転ぶとこでした。
ってか薫君も女の子の格好してくれれば…
あ、ダメだ。何か抑えられそうに無い←
「気持ち悪いこと考えるな」
「すいませんした」
そして電車。
めんどくさい事に電車に乗らねば行けないのですよ。
「満員か…」
「わー…ホントだ」
「大丈夫?」
「うん。ありがとう」
ただ後ろのオッサンやたらとくっついてくる。
「なまえ?どうかした?」
「ううん。早く行きたいなーって」
「ガキ」
「えぇ!?ガキって…薫君も同じ歳だけど!」
スルッ
「!」
ちょっ、冗談よせや。
オッサンぶち殺すぞ。
いやだぁぁ痴漢!!
叫びたいのに叫べないー!!!
なん、何!気持ち悪い!!
マジっすか。おっさんマジっすか。
ギュッ…
自分の服の裾をつかんで耐える。
やばいやばい泣きそう。
ぎゃあああ何処触ろうとしてんだクソジジィ!!!!!
「なまえ。こっち」
「へ?」
ぐいっ!
薫君が腕を引っ張ってきたので何かと思ったら場所を交換してくれた。
さっきのオッサンも舌打ちしてどっか行ったし。
次の被害者さん、どんまい。
「ちゃんと言え、馬鹿」
「ご…ごめん…」
「ハァ…。」
「だって恐かったんだもん…」
「わかったから泣くなよ」
「まだ泣いてないもん」
「ハァ…。馬鹿」
馬鹿馬鹿言いすぎ。
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「着いた!!」
「ほら、チケット出して」
「ハイ!」
カバンの中からこの間薫君に貰ったチケットを出す。
そしてそれを店員さんに渡して中に入る。
新しいという事もあって広い。
「すごいね!」
「あんまりはしゃぐなよ。」
「はい」
怒られたので大人しく着いていく。
だって恐いんだもん。
「何見たいの?」
「ニョロニョロ!!」
「………そう。」
「え、何その顔。ニョロニョロ可愛いよ。」
微妙な顔した薫君を連れてニョロニョロのもとへ行こう。