あの子のリボンは僕のもの

□お兄ちゃん
1ページ/2ページ







午前4時。


ぱっちりと目が覚めてしまった私。
自分の部屋じゃないと何か、早起きしちゃうよね。

まだ早いけど学校の準備しよう。


テーブルに「ありがとうございました」と書置きをして土方先生の家から出た。





















そして自分の家に戻り、ふと気づく。





『……生徒が先生の家に寝泊りって、ダメなんじゃ…』


そこ。今更とか言わない。

『まぁ…過ぎちゃったモンは仕方ないよね』



バレなければいいだけさ!




____
_________
_____________________






『おはよう千鶴ー!』

「おはようなまえちゃん」

「…………早くない?」

『何が?』

「いつもより来るのが早い」

『え、そうかな』

「……それに、いつもとシャンプー違う」







薫君なんで今日に限って鋭いの。
いや、いつも鋭いけどさ。

『そ…そうかな?』

「正直に言え」

『いや別に何も無いって…』

「薫!なまえちゃん何も無いって言ってるんだから、」

「千鶴は黙ってて」




ち、千鶴でさえ黙らせた!!

『シャンプー変えてみたんだ…あはは…』

「まぁ…いいけど。」


『(いいのかよ!!!)』




なんかちょっと罪悪感が…!

『(だからと言って真実を言えるわけじゃない…!!)』




ごめん、と心の中で薫君にあやまっておいた。






 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ