あの子のリボンは僕のもの
□お兄ちゃん
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午前4時。
ぱっちりと目が覚めてしまった私。
自分の部屋じゃないと何か、早起きしちゃうよね。
まだ早いけど学校の準備しよう。
テーブルに「ありがとうございました」と書置きをして土方先生の家から出た。
そして自分の家に戻り、ふと気づく。
『……生徒が先生の家に寝泊りって、ダメなんじゃ…』
そこ。今更とか言わない。
『まぁ…過ぎちゃったモンは仕方ないよね』
バレなければいいだけさ!
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『おはよう千鶴ー!』
「おはようなまえちゃん」
「…………早くない?」
『何が?』
「いつもより来るのが早い」
『え、そうかな』
「……それに、いつもとシャンプー違う」
薫君なんで今日に限って鋭いの。
いや、いつも鋭いけどさ。
『そ…そうかな?』
「正直に言え」
『いや別に何も無いって…』
「薫!なまえちゃん何も無いって言ってるんだから、」
「千鶴は黙ってて」
ち、千鶴でさえ黙らせた!!
『シャンプー変えてみたんだ…あはは…』
「まぁ…いいけど。」
『(いいのかよ!!!)』
なんかちょっと罪悪感が…!
『(だからと言って真実を言えるわけじゃない…!!)』
ごめん、と心の中で薫君にあやまっておいた。