感情の裏側

□初体験。
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「何言ってるの君…異国語だよねさっきの言葉。」

『その刀本物ですか?銃刀法違反で逮捕されちゃいますよ!」



どの角度から見ても偽物には見えない刀。
私が刀をぺたぺたと慎重に触っていると…





「斬るよ?」


と言われた。


『えええ…!?』






斬るよって事はそれ本物ですか!!
そしてここ何処…まさか…



『私のこと誘拐したんですね!!』


「君なんか誘拐したらめんどくさいだろうね」

『失礼な。何なんだもう…私の家じゃないし…』



「当然でしょ?君馬鹿なの?」

『馬鹿って…じゃあここどこですか』

「新選組だよ」





























『はあ?』

新選組ってあの?
なんか恥ずかしい発句集とかの?
あ、それは土方さんか。


『新選組ぃ?平成に新選組はいませんよ』

「何言ってるの?平成?」

『いやいや…とぼけるのはやめてください』

「…とぼけてるのはどっち?」



『……は?え、ちょっと待ってください…今の年号って…』




何かがおかしい。
目の前の沖田さん似の人は嘘をついているようには見えないし…。

私は確かめるために年号を聞いた。
すると思わぬ返答。



「文久でしょ?本当に君大丈夫?」
















文久、だと?


マジか。
頭は大丈夫だけど色々とついていけないぞ。

『ここは東京ですか』

「東京?何言ってるの?」

『…』

「…君、」

『………、ここ何処だ!』





私はその場で叫ぶ。
あぁもう泣きそうだよ涙腺崩壊もいいとこだよ。


じゃあもしかして目の前の沖田さんは本物…?

『本物ですか?』と聞いてみると「君頭おかしいね。」と憎たらしい返事。




『笑顔で毒舌って…!!』







 
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