短編

□桜と共にあなたに微笑む
1ページ/8ページ


この季節になるとあの男がやってくる。


重そうな木箱を背負って、懐かしい匂いのする煙草をくゆらせながら。


約束などしていない。
文も出していない。


それでもいつも何処からともなくやってくる。


だからこの季節は四季を通して一番好きだったりする。






無論これは私だけの秘密だけれど―――――。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ