POKEBASA本編

□02 噂の魔獣
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POKEBASA〜噂の魔獣





本日、京の桜並木はいつも以上に見事に咲き誇っていた。



「今日は桜の機嫌が良いみたいだな、夢吉」

「キィ!」

「ん……?お前は何だ?もしかして桜の精か?」



桜の枝に座っている大きな花びらに出会った風来坊慶次だった。





前田家近くの森でまつの飼っている動物たちと戯れる桃色の小さい生物。



「まあ、可愛らしい。何処から参りましたの?」

「お前凄いな。五郎丸を片手で持ち上げるなんて」

「犬千代様、この子もうちの家族に迎え入れましょう」

「おお、そうしよう!」



その日、前田家には小さな家族が増えた日だった。



土佐の海で聞こえる子供たちの楽しそうな声と、悲鳴……?



「お前らー!そいつ嫌がってるじゃねーか、放してやりな!」

「アニキ!ごめんなさい!」

「大丈夫か?悪いな、ガキどもが悪戯しちまって」



子供たちにバレーボールにされていた桃色の丸い生物を救出すると、その生物は赤い大きな眼で元親を見つめてきた。

桃色の丸くて小さな体、頭にはくるんとした髪(?)、そしてぽわぽわした触り心地のボディ…。



『やばい…可愛すぎる……!』



元親が内心悶えている間に、その可愛すぎる生き物は元親にすり寄って来た。







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