POKEBASA本編

□04 新生ギンガ団
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POKEBASA〜新生ギンガ団



「岩井の奴しくじりやがって」
「貴様が岩井を嗾けたのか?」
「これはこれは覇王豊臣秀吉様、初めまして。私、新生ギンガ団のヘルメスと申します」
「ギンガ団、やっぱりお前たちの仕業だったのか?!」
「そうだよ、邪魔な存在は早めに消し去ろうと思ってね」

ヘルメスと名乗った男は鳥の魔獣――オニドリルから降りて秀吉やヒナギクと向き合った。

「この世界を私たちの理想に創り変えるには此処の軍みたいなカリスマ的存在は危険だからね。恨みを持っている岩井にポケモンたちを貸してやったんだけど…君の存在は予想外だった」
「おあいにくさま。邪魔してやったよ」
「そっか、でもイワークが1匹だけだと思ったかい?」

ヘルメスが指を鳴らすと、地響きが起こり地面の下からヒナギクが捕獲したのとは別のイワークが現れた。

「でもやっぱりこれだけじゃ不安かな?」

ヘルメスは懐からワックスの容器のようなものと箱のような機械を取り出し、容器の中身をイワークに投げつけると、機械のボタンを押した。
そうしたら、機械から黒い電波が発生し、その電波はイワークの身体にまとわりついた。
イワークの身体が光り始め、その身体は岩から絶対の強度を持つ鋼へと変化していたのだ。

「『メタルコート』でハガネールに……?無理矢理進化させた?!」
「そ、無理矢理ね…もう1発やっとくか。ドククラゲ!『どくばり』」

ヘルメスがボールを投げると、中から巨大なクラゲが出てきて無数の針を飛ばしてきたのだ。

「小賢しい!!」
「この野郎!!」

向かってきた毒針は秀吉の拳圧と慶次の風によって防がれたが、ヘルメスは既にオニドリルに乗って何処かへ飛び去って行ってしまった。

「あいつ…シャワーズ!『みずのはどう』!!」
「シャー!」

ヒナギクはハガネールに攻撃を指示したが、いくら地面の属性を持っているとはいえ鋼の属性を得た鉄の蛇の強固な身体にはあまり聞いてはいないようだった。
元々ハガネールは防御の高い種族である、その鋼の身体に対抗できるのは灼熱の炎、もしくはその鋼を砕くほどの格闘の拳であり、ヒナギクの手持ちでは1匹が当てはまった。

しかしそれよりもヒナギクの脳裏に浮かんだのはヘルメスが持っていたポケモンを無理矢理進化させた機械であった。
ポケモンを無理矢理しかも凶暴に進化させようとした集団は過去に存在した。
その集団がある湖を利用して行った実験は、湖のポケモンたちを苦しめ無理矢理進化させられたポケモンには異常な皮膚の色を持つ者まで現れた。
集団も壊滅し、その研究も失われたはずだが何故ギンガ団が持っていたのか………?
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