短編
□毒舌蛙の事情
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朝からやけに張り切る堕王子。
いつもよりウザいルッス先輩。
そわそわし続ける作戦隊長。
「理解不能ですー。」
言葉の通り理解不能。
なんとも言えないこの空気が気持ち悪い。
すると、鼻が反応する。
…甘い匂い。
小さく鼻を鳴らし、匂いをたどっていく。
どんどん強くなっていく、匂い。
その匂いにたどり着く手前で
「いだっ…!」
背中にささるナイフ(多分)
趣味の悪いナイフを抜いて、手で曲げる。
「しししっ、蛙は近づいちゃ駄目だぜ?」
振り返ると、ボーダーのTシャツにジーンズとラフな格好のベル先輩がいた。
て言うか、何故ミーが禁止されなきゃ駄目なのかわからなかった。
いや、台所はもともと好んで行くようなとこじゃ無いけど。
「何でですかー?」
「駄目なもんは、駄目。蛙はボスとかと待ってろ。」
そう言って台所に入ってくベル先輩。
ボスとか?
そんな疑問を頭に浮かべ、大人しくベル先輩が歩いて来た方に行くことにした。
台所に行ったら地獄絵図になりそうですし。