短編
□不眠な王子様
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午前3時。ノックの音で目が覚めた。
こんな時間に誰でしょーか。目を擦りながら、ドアに向かった。
「はーい、どなたですかー」
ドアを開けるとムスっとした顔のベルセンパイが立っている。機嫌が悪いのだろうか。
いつまでも廊下に居させるべきではないと思い、センパイの腕を牽引し、部屋へといれた。
「どうしたんですかー?」とミーが聞くと、寝れない眠くなるまでここにいていいか、と答えた。
明日、というか今日は朝から任務が入っている。睡眠をとらなくては支障が出るかもしれない。
センパイなら1日寝ないくらいどうってことないかもしれないけど、ここ最近ハードな任務が続いていたのだから少しくらい休んだほうがいいでしょうし。
「寝れないなら、もっとはやくから来ればよかったじゃないですかー」
こんな時間になるまでひとりで寝る努力をするよりは、ずっとマシです。
ベルセンパイは俯いたまま、ミーの手に指を絡ませた。