書庫V

□守護者の匣談義
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「よし次、獄寺」
「はい!」
 リボーンに名指しされ、獄寺は元気よく立ち上がった。
「俺のは瓜ッス!」
 どうだ! と言わんばかりの獄寺だが、全員が変な名前……と思った。
「……ちなみに由来は?」
「特には無いッス。でもカッコイイと思いませんか?」

 こいつネームセンス無い!?

 全員が悟った。色んな意味で。
「や、山本は?」
 空気を変えるためにツナは山本に話しかけた。
「俺のは、雨犬が次郎で、雨燕が小次郎だぜ」
 悪くはないが、実に安易な名付け方だった。ツナは苦笑いをもらす。
「山本、由来言わねーと、安直な名前だと思われるぞぉ」
 スクアーロが言った。口振りからするに、ちゃんと付けた理由があるようだ。
「由来って?」
 ツナが尋ねると、山本は揚々と説明した。
「次郎は犬ゾリのジロから、小次郎は燕返しで有名な剣士の名前からだぜ」
「そうなんだ。何かぴったりだね」
 ツナはへぇ、と感心した。少なくとも獄寺(彼には悪いが)よりずっといい。
「雲雀は匣アニマルに何て名前付けたんだ?」
 山本が雲雀にふっかけた。ツナは声をかける気は無かったのに。
 そもそも、雲雀の性格上、匣に名前など付けないんじゃ……




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